Usotsuki Online

Do you believe in the magic of make-believe ?

少しやりたいことがあったので朝から会社に行って仕事をしていたのだけど上手くいかず。ちょっと使いたいツールがあったので幾つかサーバーにセットアップしてみたのだけど、少し変わった使い方をしようとしているせいで次から次へと問題が発生して困ってしまった……本当にこういう作業が苦手だ(得意な人は少ないと思うけど……)。ハマるという経験を積み重ねることに意味はあるのだろうけど、簡単に出来そうだと思えたことが出来なかったときのがっかり感はかなり大きい。

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夕方から友達と六本木で『言の葉の庭』と『オブリビオン』を続けて観た。『オブリビオン』は予想してたより面白くて、中盤までは結構楽しめたのだけど、終盤はちょっと投げてしまっている感じがしてイマイチだった。

『言の葉の庭』は新海誠が帰ってきた、って感じだった。新海誠が描いているものは基本的にはずっと変化していないように思うけど、前作『星を追うこども』は少々表現がストレート過ぎて受け入れられなかった。今作は一転して従来の新海誠らしい、喪失を受け入れて前に進もうとする人達をほろ苦く描いた作品になっている。50 分に満たない尺なのだけど映像・脚本ともに密度が濃いので 1 時間半ぐらいは映画を観ていたような感覚だった。今回は今までよりも随分登場人物に動きが感じられて背景負けしている感じがせず、「雰囲気」だけに終始しない作品として観ることが出来た。靴の採寸をするところや、雪野がベッドに倒れ込むところなんて特に肉感的だ。脚本は非常に省略が上手く、ヒロイン?の女性と主人公の逢瀬は、互いに秘密と背徳感を共有しているからこそ心地良さを生んでいるんだなということが良く分かるし、互いの背景や心情の変化も描き過ぎることなく上手く表されている。まぁちょっと不要かなと思う設定があったりはしたものの、概ね満足出来る脚本だった。特にクライマックスは一切の留保のない感情の爆発といった感じで震えた。言うまでもなく背景美術は美しく、特に雨と水面の描写は冒頭の 1 カットを見ただけで目を奪われるほど。これ以上は無理だろうと思っていたところから、更にもう一段上のレベルにまで昇華されている作画についてはただただ凄いとしか言いようがない。誰もが見過ごしている日常の風景に光を与え、デフォルメし、そこにある美しさを濾過して描くという才能については新海誠は本当に天才的だと思う。今回は静的な風景だけでなく動きを感じる場面も多く、雨の表情の豊かさなんかは特に素晴らしいところだった。総じて、映像面/人物描写/脚本すべてに於いて確かな進化が感じられる作品になっているので、『秒速 5 センチメートル』ですっかりノックアウトされた人達は観たら良いと思う。

ちなみに映画館では同時上映としてショートフィルム『だれかのまなざし』も観ることが出来ます。