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Usotsuki Online

Do you believe in the magic of make-believe ?

新しいプロジェクトが少しずつ動き始めている。最初に先行提案部隊から要件と実現イメージを聞いたときは「なんか変だなぁ」と疑問が沢山あったのだけど、ブレストをして説得しているうちに段々と自分の中でも整理出来てきたし機能イメージも自分の腑に落ちる方向に出来そうになってきた。自分が今まで関わったことのない技術領域の仕事なので若干不安はあるのだけど、まぁ最初からコストや自分の能力を考えて夢を小さくしても仕方ないよね、と思うので自分の感覚を超えない範囲で理想型を提案してる。なかなか楽しい。いい加減片手間のプロジェクトの方の仕事を終わらせて来週ぐらいからは本格的に参戦したい。

カラマーゾフの妹

カラマーゾフの妹

ずいぶん前に読んだ。ご存じ『カラマーゾフの兄弟』のパスティーシュと言うか、「続編」である。原作の 13 年後を舞台とし、カラマーゾフの兄弟の次男であるイワンを主人公としたミステリーとなっている。原作は言うまでもなく近代文学の最高傑作と言って良い作品だけに(僕も 3 年前に読み直したがこれほど面白い小説は他に無いのではないかと思う)、続編を書くというのは非常に難しい作業だったと思うのだけど、上手く原作の道具立てを活かしたミステリーになっていて、二次創作としては非常に巧みにつくられているなという印象を持った。原作既読者も大きな違和感を感じずに読めるキャラクタの造形となっているし、新登場のキャラクタもそれぞれに魅力的。物語はテンポ良く進むし気がつけば没入して読み込んでいた。良く考えると二次創作なのにテンポ良く進む物語にのめり込めるというのは驚くべきことで、「 "カラマーゾフ事件" のあらましは覚えているけれど仔細な部分は忘れてしまった」という僕のような不出来な読者にも絶妙なタイミングで補足が入るのが嬉しいところ。作者の確かな筆力が感じられる。……と後半までは非常に面白かったのだけど、欠点もある。ややサイバーパンクの領域に入り混んだアリョーシャとコーリャの話。あるいはややとってつけた印象のあるカラマーゾフ兄弟の妹の話。この辺り少し作者の「逃げ」が感じられる。もう一段掘り下げられたかもしれないなぁと思うのだけど、そこまでいくとミステリからはどんどん離れてしまうか……。ある意味絶妙な匙加減だったのかもしれない。というわけで、多少の欠点はあるものの、原作既読者であれば間違いなく楽しめる作品だと思うのでおすすめ。