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Do you believe in the magic of make-believe ?

桜庭一樹の読書日記 3 冊目『お好みの本、入荷しました』を読む。いつも通りに読書歴を追っているだけで楽しいのだけど、桜庭一樹が何を思ってどのように作品を書いたのかが多少なりとも分かって面白い。例えば『ファミリーポートレイト』は「ハードボイルド」を書きたいという思いで書き始めたようだけど、そこには現代的な味付けがされている。

自信に満ちてナルシスティックな人間を、いまの若い人たちは受け入れ辛いだろう《中略》というところから、"自分に確信がなくて、自己犠牲的で、ペシミスティックで、しかし強靱な美学だけを持っている、裸の人間" という主人公像が浮かんだ。

ほーなるほど。そうやってテーマを決めたんだ、面白いなーと思う。更に作品に登場する人物は過去作品の人物の転生体だったりするようだ。他にも、彼女は小説を書くときにはそのイマジネーションの源泉となる作品を定めて「書くための本」として近くに積んでおくらしい。パスティーシュを繰り返すようなイメージなのかもしれない。作家の創作活動の源泉に触れられる楽しい本だった。

今日も出社したのだけど仕事は一向に捗らず。なんとなくイメージはあるのでコードに落としてみるのだけど、上手くいかない。動くものを作るだけならすぐ出来るのだけど、保守性や拡張性を考えると身動きが取れなくなるケースが存在しており、結局納得のゆく案は思い浮かばなかった。最近あまり自分で頭を使うコードを書いていなかったから勘が鈍っているのかもしれない。リハビリしなければ。

金曜日の飲み会のときに自分は政治に全く興味が無いと言ってあれこれ話していたところ、どうやら僕の「興味が無い」は大半の人が想像する「興味が無い」レベルとは著しく乖離していたらしく《典型的なダメ市民》であると言われてちょっと考えてしまっている今日この頃。どうも僕は自分で思っているよりも楽観的な人間であるらしい。例えば僕は多少なりとも「世の中を良くしたい/変えたい」という想いを持った人達が政治に参加するだろうと考えているし、その大多数は実態として金と名誉のことしか考えていないとしても、そういう感じに対する免疫機能、カウンターというものが社会には存在すると考えている。よしんばカウンターの力が弱まったとしても、その段階にまで至ればインターネットを介してのロビー活動は最大化するはずなので普段政治に興味を持っていなくても目にする機会は増えるはずだ。そうなってから初めて自分の目と耳で物事を見て、自分の頭で判断すれば良いと思っている。こういう考え方は今の社会構造を保っている限りにおいてそれほど酷い方向には進まないであろうという楽観的な姿勢に基づいているわけだけど、これはやはりお気楽に過ぎる考え方なのだろうか。少なくとももう少し周りに目を向けた方が良いよ、普段から全く興味を持たないというのは偏狭な在り方だし危険なことだよと言われてなるほどそうかもなぁと得心したのだった。まだ余り自分の中で考えが纏まっていないけれど。