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世界クッキー (文春文庫)

世界クッキー (文春文庫)

終電。24 時半過ぎに帰宅してお風呂に入ったらこんな時間。疲れた……。電車の中で川上未映子『世界クッキー』を読み終えた。この人はときどきハッとするような文章を書くなぁと思う。芥川賞を受賞したときの言葉が凄く印象的だったのだけど、この本で再び読んで改めて良い文だと思った。

読む人と書いた人、そしてその真ん中にある文章の、このみっつにとって絶対的に美しい結ぼれの場所が、気の遠くなるようなこの運動の途上にはきっとあって、それが見える。どんなことがあってもそこに行きたい。

作家が小説を描く目的というのは人に依って様々に異なるけれど、川上未映子は「言葉の可能性」をもってこんなにも不思議で美しい「世界」を彼女の視点で語ろうとしている。それは勿論どんな作家もそうなのだけど、そのことに凄く自覚的な人だなぁと思う。『ヘヴン』も『すべて真夜中の恋人たち』も面白かったけど、『乳と卵』はやっぱり衝撃的だったなぁ。