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Do you believe in the magic of make-believe ?

SDIM0035

「美味しい和食が食べたい」ということで恵比寿で夕食を食べた。いつも行くお店は最近ではなかなか予約が取れないので新規開拓。味は普通だったけど接客がとても良い居心地の良いお店だった。

お昼は信じられないほど蒸し暑く少し歩くだけで汗をかいた。歩きながらはて去年の今頃は何をしていたっけ?などと考え、あぁそうだ唐突に引っ越そうと思って家探しをしていたのだったと思い出す。仕事に対するストレスが高まる一方で、もう会社の近くには住んでいられないと思ったのだった。清澄白河のデザイナーズマンションがちょうど出来たばかりで、家賃は高いけれどとても良い物件だったので下見ついでに現代美術館に立ち寄ったのを覚えている。代々木上原の物件を見に行ったときは素敵なレストランを発見してひとりでランチを食べた。一年経っても僕は変わらずひとりでぼんやりと過ごしていて、やがて尽れてゆくはずの夏の途中で立ち尽くしている気がする。まさか好きな人が出来るとは思っていなかったけども。

ご飯を食べている間、自分が何をどこまで言っていいのか分からなくなって困った。不器用な曖昧さと遠慮がちな言葉が吐き出され、何かを確かめるような会話が続いた。僕たちは美味しいものを食べているよね、と納得させているような。帰り道に少し早い誕生日プレゼントをもらったけれど、どう受け取れば良いのか分からなかった。

夜は風が気持ちよく散歩しながら帰宅した。オーディオテクニカのイヤフォンを耳に付けて音楽を聴いていたら懐かしい曲が流れてきた。スピッツの『日なたの窓にあこがれて』。この曲の歌詞は「君が世界だと気付いた日から」から始まるのだけど、凄く素敵な言葉だなといつも思う。「君に触れたい/君に触れたい/日なたの窓で漂いながら/絡まりながら」という甘美なサビが耳朶を打ち、生暖かい風に運ばれて果てなく滲む暗色の空に消えた。触れたいけれど触れられない、焦がれるけど届かない。